89号目次へ戻る スペースモデュレーター・topへ戻る バックナンバーリストへ ご購読ページへ
86号「RWEタワー/エコ&ハイテックの新しい風」特集へ 87号「ベルリンのガラス建築」特集へ 御感想ページへ 日本板硝子ホームページへ


薄明のガラス
──その多様性と可能性

半透明ガラスの多様性と表現の実例
建築を覆う半透明なガラスは適度に光を透過し、深みのある多彩な表現を生みだす。同時に、光を柔らかな光に変え、夜には半透明な光の結晶体となる。
ネアンデルタール博物館写真
ネアンデルタール博物館/ギュンター・ザンプ・ケルプ&ユリウス・クラウス/1996/メットマン/ドイツ
Photo by Ikeuchi Seiji
キルヒナー美術館写真
キルヒナー美術館/アネット・ジゴン&マイク・グイヤー/1992/ダヴォス/スイス
Photo by Ikeuchi Seiji
1)
古くて新しい凹凸加工(拡散する)
古来、半透明の最も一般的な手段であり、透過する光を拡散して半透明になる。
(1)型板ガラス
近年、再び脚光を浴びている古くからあるガラスで、洗練された型模様が内装用に次々と開発されている。中でもクルサール国際会議場では印象深い。
(2)プロフィリット
フレームレスの大壁面や曲面壁が自由に構成できる溝型形状のガラスで、国内でも急速に普及を遂げている。
(3)モールド・ガラス
砂型の上で再加熱し半透明な模様をつけるガラスで、独自の模様や形状が可能である。
(4)エッチング
金剛砂で表面を凹凸に研削後、フッ酸処理によって滑らかにする加工を施したガラスを総称して「エッチング」という。様々なパターンや柄・表情をつくりだせ、透明感の残る上品な仕上がりと質感は建築家に好まれる。
(池内清治/概要文責 編集部)