南ファサード見上げ
Photo by D.DOMENICALI FOTOGRAFO-ITALY
南ファサード ダブルスキン内水平フラップ
Photo by Andreas Keller, Altdorf
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2つのダブルスキン
高層棟の南北ファサードは、いずれもダブルスキンだが、南北では異なった表情を見せる。
南ファサードの外側部分は、ちょうど下見板張りのようにガラスが重なっている。この傾斜があることで日差しを遮り、空気の流れを整流できる。
傾斜面の重ね目にある「フラップ」と呼ばれるガラスの水平面は、自動開閉してダブルスキン内の空気を制御する。
この外皮の自重は、スカイガーデンレベルの床から突き出した受け梁から吊り下げられたロッドが担っている。一方、風荷重は、両端ピンで最細部では直径14mmのウィンドニードルと呼ばれる細い束材が受け持ち、躯体に力を伝達している。
北ファサードの外側は構造的には南側と同様だが、表面は平らで、各フロアレベルの下部の一部とスカイガーデンレベルの直下を開閉させて自然換気ができる。
ダブルスキンの内側ファサードはLow-E複層ガラスで、南北ともに各執務室で個別に開閉でき、自然換気が可能である、ダブルスキン内には、電動水平ブラインドが仕込まれ、日射を遮るようになっている。
執務スペースの冷暖房は、床に埋め込まれたパイプを冷温水が流れることによる躯体輻射によって行われる。
こうした環境計画は、マティアス・シューラー率いるコンサルタント事務所トランスソーラー社と設計者が初期から協働してつくりあげた。
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