![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
![]() ![]() ![]() ![]() |
No. 91 |
2005 |
特集:オーストリアのガラス建築 |
オーストリア近現代建築とガラスという素材川向正人 | ||
![]() タバコ工場 photo by Sakurai Bunyu
![]() ファルケシュトラーセの屋上改装 |
戦間期ラショナリズムから
| |
境界の多様な可能性を楽しむハースハウスの形態・素材の選択は歴史的・心理的意味に裏付けられて、芸術的で官能的であると同時に知的である。このように建築を心理的・言語的・歴史的・芸術的に捉える立場からすれば、ガラスを用いることが、内部にいる人間の肉体のみならず記憶や精神のあり方にとってどういう意味をもつのか、また、都市空間にどういう意味をもち、都市文化にどう貢献するのかといった諸点が、同時に考えられなければならない。 確かに、90年代を経て21世紀に入った今日では、「アートとエンジニアリングとの協働」が主流となり、オーストリアからスイスやドイツへとシフトしているように思われる。オーストリア国内を見れば、グラーツなどの地方都市に新しい傾向の建築が誕生している。 1990年代以降ガラスを巡る世界の建築界の動向は「ウィーン世紀末建築」とは別の方向を目指しているように書いたが、伊東豊雄が、せんだいメディアテークから最近のまつもと市民芸術館などに示しているデザイン手法の変化を見ると、境界の多様な可能性を試み、それを楽しもうとしている。これは、実はロースやホラインの姿勢に通じるものだ。(縮約文責・編集部) | ![]() 紳士服飾店クニーシェのファサード
photo by Sakurai Bunyu ![]() レッティろうそく店のファサード
photo by Sakurai Bunyu | |
|
![]() |
![]() |