光と戯れる

山崎泰孝

 

 
 

「光」を建築に取入れることは、単に透明で明るい建築をつくることではない。「透明建築」の流行で、希少性を喪失した光の魅力は薄まり、建築空間が没個性的になってしまうこともあった。

光を美しく取り入れることは光と建築が協奏して空間をつむいでいくことである。その時、光を変奏し新しい魅力を加えることができる素材──ガラスもまた重要になる。
光をそのまま通す建築ではなく、ガラスによる変奏が付加され、光を纏い演出する建築を、今号では紹介した。それは、建築を創ることが、生真面目に機能的な空間を造ることだけではない愉しいことだと改めて想い出させてくれる。

まずは、木洩れ日に戯れる子どものように無心に光と戯れ、様々な面白さを引き出すことからはじめてみよう。そして、光の意味を、闇の意味を問い直すこと、空間をもう一度見つめ直すこと、が、いまこそ私たちに求められている。

 

 

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(概要文責 編集部)


 

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