3 | 新たな動向と可能性
半透明化のいくつかの新たな動きがすでに顕在化しつつあり、まだ無限とも言える可能性がある。 |
1) | 住宅への影響 その事例
ガラス建築の動きは住宅へも波及始めたが、むしろ大胆な試みは挑戦しやすい住宅から始まるかも知れない。 |
2) | 新たな機能による半透明化
様々に新たな機能を加えたガラスも目白押しである。視野選択ガラス、液晶調光ガラス、太陽電池ガラスパネルなど、これらの分野は日本が先端を歩む |
3) | 異素材との組合せ
フォルケンローダ修道院の薄い大理石の合わせや、自然素材や人工物の複層ガラスへの封入も、何ら違和感がない。ガラスと異素材の組合せの多様な可能性を示唆している。 |
4) | ガラス素材感の追求
実はガラス自身に最も多くの可能性を秘めている。古典的なガラス工芸の数多くの魅力的な技法がまだまだ実用化されていない。量産上は実はこれが最も難しい課題ではあるのだが。 |
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モンセニ・アカデミー/ランソワーズ−エレーヌ・ジュルダ/1998/ヘーネ・ゾーディンゲン/ドイツ 太陽電池のガラスパネル1万平米が覆う。屋根はセルの密度を変え、雲模様を描く
Photo by Ikeuchi Seiji |
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4 | 21世紀 ガラスを超えたガラスへ
ガラス建築は日本の伝統的な建築との類似性が高く、21世紀のガラス建築は日本の建築家がリードすると言われている。とはいえヨーロッパの先進性や独創性にはまだまだ学ぶべき点は多い。
ガラス建築は決して一過性の流行では無く、時代の必然であり、素材、テクノロジー、環境への挑戦が続く。これらの追求は20世紀末からまだ始まったばかりに過ぎない。 |
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