新たな展開をみせるベルリンのガラス建築──その背景と技術


デュッセルドルフのARAG本社ビル/ノーマンフォスター共同設計の最新のダブルスキン
Photo by Ikeuchi Seiji

 

ハーネのパブリック・アカデミー 太陽電池の大屋根の下には約10棟の建物がある
Photo by Ikeuchi Seiji
ベルリンのガラスファサードシステム
ガラスファサードのめざす方向
ベルリンのガラスファサードは、単なる外装でなく、日射・光・風・気温などをエネルギーとして最大限に利用する「新しい空調設備」だという考え方のもとに、快適で健康的な室内環境を実現している点に特徴がある
インテリジェント・ガラスファサード
ダブルスキン
ベルリンを始めドイツの特に高層建築では、外側を透明ガラス、内側は遮熱Low-Eガラスとするダブルスキンが普及し始めた。ダブルスキンには以下のような効果がある
  • ダブルスキン内にブラインドがある場合は日射熱の多くを屋外に排熱できる
  • 寒冷時には、断熱性能が高く温室効果を利用して太陽熱を効率的に利用できる
  • 外側ファサードが風雨のバリアとなり、トンネル効果もあって自然換気が可能となる
  • 遮音性能も高い
フランクフルトのコメルツバンクやエッセンのRWE本社ビルが有名だが、ベルリンでも、デビス本社、GSW本社、ギャラリー・ラファイエットやベルリン証券取引所、連邦議会など実例が多い
ダイナミックファサード
ダブルスキンのブラインドや換気口の開閉、外側ファサードの可動ルーバーなどが各種センサーとコンピュータで連動制御している例も多い
バッファーゾン(Climate Halls)
吹抜けやアトリウムなどの自然光を利用しながら外界の影響を緩和させるバッファーゾーンと、内側の空調された空間に区分けして省エネルギーを計っているベルリンの証券取引所やソニーセンター、ハーネのパブリック・アカデミーなどの例がある
(概要文責 編集部)


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