線形から複雑形へ──最適解を求めて


東側より見る
Photo by Aoki Tsukasa
透明性という新たな課題

科学技術の展示空間とは、フレキシビリティーに富み、外に情報を発信できるような透明性の高い空間である必要があった。

線形から曲面へ

リニア配置案は明快だったが、多方向に科学情報を発信する施設コンセプトに適さなかった。ここで、展示場を透明な曲面で包み込む構成が生まれた。曲面で囲まれた導入ゾーンには様々な大きさの空間が生まれ、内部に様々な機能を貫入させることができた。

円柱から逆円錐へ

ついで、導入ゾーン端部をカーブで切り取り傾けることで、敷地内外のオープンスペースが連携した場が創出された。内部空間でも、来館者が上昇するにつれて外部方向に傾きを持たせることで、あたかも外側に人の意識が移行するような浮遊感を感じさせる。

吉野 繁(日建設計)

(概要文責 編集部)


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