開かれた世界とそのみ方

山崎泰孝

 
 

日本科学未来館の明るく風通しのよい空間の中で科学や技術と戯れる子どもたちを見ると、その未来を開くことに建築が寄与していることを実感する。つまり、建築自体がひとつの宇宙/世界であり、それは外の宇宙/世界とつらなっている。これは、まさに日本科学未来館のテーマとなっている「ユニバソロジ」という思想の反映だ。

この、“開かれた世界/やわらかい建築”を実際につくりだすには、ガラスを自在につなげる必要がある。極限まで小さくされた一片の金具を少しづつつなげる技術で、硬くて柔らかい、そして透明な皮膜が実現した。それは、一編の詩のように、繊細でありながらも力強い。

この日本科学未来館には、未来がつまっている。未来を切り拓いた世界にひたってほしい。そこで得られたものを、普遍化してわが身につけ、新たな世界を形づくってほしい。

 

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(概要文責 編集部)


 

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