人々が生き生きと生活できる塔をめざして

C.インゲンフォーフェン、A.ナーゲル
Christoph Ingenhoven
1960年ドイツ・デュッセルドルフ市生。建築家・Ingenhoven Overdick Kahlen und Partner 主宰

Achim Nagel
1959年ドイツ・ライネ生。建築家・Ingenhoven Overdick Kahlen und Partner パートナー



設計者による初期段階スケッチ
提供:Ingenhoven Overdick Kahlen und Partner
RWEタワーの設計コンセプトは以下の通りだ
  • この建物に係わる人が快適なこと
  • そのために、明るさを視覚以外でも積極的に利用する
  • 光や室温、自然換気は個別に調整可能とする
  • エッセン市の都市計画コンセプトに適合する
そうしてエコロジカルな、これまでとは違う、そして20世紀初期の建築家たちの夢だった真に透明な高層建築を目指した

それを可能としたのはハイテクノロジーである。具体的には、2重のファサード(ダブルスキン)といくつかの仕掛けで、透明なガラスから入ってくる太陽光を適度に調節し、利用するシステムだ。これによって、建物は年間の70%の吸排気を自然換気で賄える。時には確かに空調設備が必要だが、これとて我々がいつも『ズボン吊りのベルト』と呼んでいる補助的なものだ

こうして、そこで生活する人々の空間や健康を制限しがちな高層建築ではない、全く新しいタイプの建築が可能となったのである。

(概要文責 編集部)


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