お年寄りのケアと環境──旭ヶ岡の家の紹介を交えて

グロード・フィリップ
1927年フランス・ナント市郊外生。カトリック司祭・旭ヶ岡の家園長・函館野外劇の会会長
著書『おとしよりに太陽を──SOS日本の老人福祉』『日本のお年より──老人ホームの四季』、共著『三人寄ればニッポンが見える──エレガンス・老いと死・ユーモア』等




旭ヶ岡の家内部
photo:Aoki Tsukasa
旭ヶ岡の家の20年──歴史と理念
お年寄り本人とご家族の意見の尊重を心掛け、いつでもホームに宿泊できる。また、大勢の見学者・ボランティアが自由に訪ねることができる
建築は、本当のケアのため、すべて個室化する準備を進めている
加えて、ホームに入居できない多くのお年寄りのために在宅福祉も行っている
将来は、ケアアセスメント専門のナーシングホームももちたい

21世紀の老人施設
21世紀には、ケアアセスメントを受けるためにお年寄りが短期的に入所するナーシングホームと、ケア付きアパートが中心となるだろう

老人施設に望ましい環境――気晴らしを支える
落ち着いた環境が老人施設に望ましい。老人と家族との絆を強めるためにレストラン、家族のための部屋なども必要である
老人介護の大半はヒューマニズムたっぷりの文化的おつき合いだ。お年寄りに多くの気晴らしを提供することが大切だから、老人のための空間には、サロン、文化サークルの部屋、美容室などが必要不可欠だ

こうしたビジョンは贅沢に聞こえるかもしれないが、お年寄りに望ましい環境を整える方が無駄な医療に力を入れるよりも、お年寄りにとっても、社会にとっても、よほど得になる

(概要文責 編集部)

旭ヶ岡の家データ

 
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