佐賀町エキジビット・スペース 磯崎桜理子
1963年横浜市生 佐賀町エキジビット・スペーススタッフ



メインギャラリー
photo by Hayashi Masayuki
:Sagacho Exhibit Space
佐賀町エキジビット・スペースは、日本初のオルターナティブ・スペース──美術館でもなく商業活動を行う画廊でもない、「もうひとつの場所」──として活動を開始した。
経済的にも、美学・美術史的にも評価の定まらないこれからのアートに表現の場所を提供する実験的な芸術推進活動の基地、企画と運営管理が一体となった専門施設である。

展覧会場は、昭和初期東京の商人たちが交流を深めていたビルの中、当時、講堂として利用され、文化ゾーン、文化フロアだったところで、鉄筋コンクリート造3階建ての3階にメイン・ギャラリーが、1階にカフェの機能を持つサブ・ギャラリーがある。
空間再生の主眼は講堂を本来の姿に戻すことだった。細長い窓の連続した空間には外光が差し込み、立体作品の展示に適しているが、平面作品には壁を設営しフレキシブルな空間構成を可能にしている。

開設以来数多くの企画を開催し、ここでの年間4〜6本の企画のほか、外部での企画制作も手掛けている。また94年度からはコンサートを定期的に開催している。
活動の指針は「企画運営者とアーティスト自身がともにつくる表現空間」である。

96年より武蔵野美術大学を運営母体として展覧会ごとの助成や協賛を募りながら運営しているが、厳しい状況にある。
また、より広範な市民とアーティストを橋渡しすること、新しい芸術環境に対応するシステムづくり、などが課題である。

(概要文責 編集部)
佐賀町エキジビッド・スペースデータ

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