千葉県立中央博物館 白川 明
1940年山口県生まれ。日本設計第2建築設計群建築設計部長
作品は、かんなみスプリングスカントリークラブ、幕張ワールドビジネスガーデン他



千葉県立中央博物館収蔵庫
空調システム模式図

都市公園内に建つ当博物館は、緑の間にかいま見え、静かなたたずまいの中に魅力的な表情を持った建物となるよう、敷地の高低差を利用して、建物の半分を地下に埋め込み、高木の高さを超えない形態とした。

敷地の高低差は、平面的な動線計画でも活用され、展示・収蔵品搬出入口と同じ1階にある収蔵庫は地中に埋まり、温湿度環境的に最適解となっている。また、一般鑑賞者は2階から、団体客は1階からのアプローチとして入口部分での混乱を避ける計画とした。

当館は千葉県の自然誌系の博物館で、千葉の自然誌を中心とし歴史も加え様々な観点から総観するような展示構成となっている。企画展示室は、常設展示との連携を重視して常設展示室の中心に置いた。

収蔵庫は、間接空調システムとした。コンクリート躯体の中に木箱を入箱として設けコンクリート躯体と木箱の中に空調した空気を通し、木箱の温湿度を間接的にコントロールして木箱内に納められている文化財を安定した温湿度環境にしようとするものだ。夜間は空調を止めるが、間接空調方式となっているため年間を通じて大変安定した環境となっている。

一方、当館では1階に館員のスペースを集約し、明快なゾーニングと、館員の動線が明快で最小となるよう計画した。

(概要文責 編集部)

千葉県立中央博物館データ
千葉県立中央博物館ホームページ

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