芸術の森美術館は、札幌市が1984年から1998年までの計画で建設している複合文化施設・札幌芸術の森の中心施設で、野外、屋内の2つの美術館からなる。
●野外美術館
原形の地形・植生と造園を最大限に生かすことを主眼としてつくられた。
作家作品選定は、国内代表作家の網羅と、北海道の第一線作家と北方風土に適する外国作家も加えることを基本とし、可能な限り現地の地形・植生に合わせた新作制作を原則として進められ、現在、64作家73作品が常設展示されている。
作品配置は、抽象大作の強調、ゆったりした配置、作品に適した地形と背景、国内・道内の作品を区別しないこと、をねらった。
また「札幌ゆかり」の作家群の独立したゾーン、グスタフ・ヴィーゲランの大作5点をメインとするゾーン、鑑賞と休憩をおり込んだ散策ルート、といったゾーニング構成をした。
●屋内美術館
近現代の彫刻鑑賞、現代美術や札幌にゆかりの深い作家の紹介、札幌芸術の森各施設や芸術系高等専門学校との連携、芸術文化情報の市民への提供、個人や企業の協力、を主な柱とした企画展事業を目指している。
建築は自然との調和をコンセプトとし、内部空間と外部空間が開放的に接触し変化のある楽しい空間づくりが行われた。
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